放射線科

ご挨拶

当院は46年も前に国立がん研究センターの郡山版として創設されたと聞き及んでおります。当時としては、がん診療に関する充実した設備・・・画像診断ではCT・MRI・ガンマカメラ(アイソトープを利用した検査装置)が導入され、放射線治療ではコバルト-60遠隔治療装置(後に高エネルギーX線治療装置へ)に加えて密封小線源治療装置まで整備されたことは驚きでした。
しかしながら放射線科の診療は非常勤医師に委ねざるを得ない状況が続いておりました。全国的に専門医の大幅な不足が背景にあります。漸くですが2015年4月から放射線治療専門医が赴任いたしました。画像診断については非常勤医師に委ねております。
がんの放射線治療では、全病院的に協力して治療に当たることは少なくありません。放射線腫瘍医としては腰を据え、患者さんと向き合い、40年の研究成果と約1万5千名の治療担当患者さんを背景に、自慢できる放射線治療法を患者さんお一人お一人に適応させております。
諦めないこと、工夫をすること・・・常に期待と希望を膨らませることをがん診療の基本としております。
“セカンド・オピニオン” を含めて “がん何でも相談” にも力を注いでおります。ご利用頂けますと幸いです。

放射線科の診療内容

高エネルギーX線治療装置を用いて悪性腫瘍の放射線治療を行っております。放射線治療患者さんは、肺がんが最も多く、次いで乳がん・子宮がん・卵巣がん・食道がん・直腸がんなどです。年間の新規治療患者数200名を目標に努めております。

放射線治療方法では、有効な分割照射法の研究を続けて約30年になりますが、線量漸増照射法を開発致しました。
肺がんと食道がんではほぼ確立、その他の疾患にも応用でき、優れた照射効果(局所制御)が得られております。
重要なことは放射線治療の最終の段階で、残存するであろう“がん細胞の親分(がん幹細胞)”を制圧するために、照射野の大きさを考慮しつつ、必要な一回照射線量を決定することです。がん細胞/がん組織の放射線(X線)に対する効き具合は千差万別です。抵抗性(効きにくい)と言われるがん細胞は少なくありませんが、患者さんのがん細胞を脳裏に浮かべて、治療方法~照射野(治療範囲)の設定・時間-線量配分(一回照射線量)を創意工夫しております。

患者さんとしっかり向き合う・画像所見や病理組織所見を理解する・問診と理学的所見を含めてよく診察すること、を実践しております。ご説明をしますと、患者さんとご家族の皆さんは「よろしくお願いいたします」と言われます。私は「お任せください」と申し上げることができるよう努めております。“信頼を得て責任を果たす”こと、そのためにも “セカンド・オピニオン”は常に傍らに置いております。

工夫をする、諦めない・・・私のがん診療の基本です。がん患者さんを生還させる道と信じます。

担当医スケジュール

2024年08月02日

午前 浦部 真平
午後

担当医紹介

浦部 真平
専門分野
悪性腫瘍等の放射線治療
食道癌の放射線治療
肺癌の放射線治療
骨移転と甲状腺癌の内照射療法
出身大学
福島県立医科大学医学部
認定等
  • 白河厚生総合病院放射線科部長
  • 福島県立医科大学放射線医学講座臨床教授
  • 日本医学放射線学会放射線治療専門医
  • 日本核医学会核医学専門医・PET核医学認定医
  • 検診マンモグラフィ読影医
所属学会等
  • 日本医学放射線学会
  • 日本核医学会